U.F.Orb

The Orb-U.F.Orb
   ■Artist : The Orb
   ■Title : U.F.Orb
   ■Label : Mercury
   ■Release : 1992
   ■Sample :
   myspace

1992年リリースのThe Orbの2ndアルバムにして、アンビエント・ダブの決定盤とも言えるのがこちらの『U.F.Orb』である。1stアルバム『The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld』のヒットとセカンド・サマーオブラブ、そしてレイヴ・カルチャーという時代の追い風を受け、こちらの作品は全英アルバム・チャート1位を記録したという商業的に見てもThe Orbの最高傑作の内の1枚であるのは言うまでもないだろう。幾つかのレーベルから様々な国境を跨いでリリースされた作品だがこのMercury盤にはボーナスディスクとして、当時世界で最も収録時間の長いシングルとしてギネスに認定されたという“Blue Room”のフルレングス・バージョン(40分)を含む4曲が収録されている。

この頃のThe OrbはというとJimmy Cautyは既に脱退しており、Alexを中心にYouthやThomas Fehlmann、そして作品ごとに様々なアーティストが参加する流動的なユニットとして活動していた。
まず#1“O.O.B.E.”、フルートの美しい音色と煌びやかな電子音が浮遊する13分にも及ぶ深遠でミステリアスなアンビエント・トラックで静かに、スペーシーに幕を開ける。13分の十分過ぎるイントロダクションを経て、表題曲でもある“U.F.Orb”へ。腰が入った重厚なダンス・ビートにダビーな音響処理、今作でも1stアルバムに続いて非常にダブ/レゲエ色は作品に色濃く出ているが、それに加えてこの頃のDr Alexはケミカル・ドラッグにも相当ご執心だったようで、それを反映してか電子音によるスペーシーな効果音がパキっとしたトビとサイケデリックなトリップ感覚を演出してくれる。そして#4“Towers of Dub"ではゲスト・ミュージシャンのハーモニカの哀愁漂う音色に深いリヴァーブの掛かったダブ処理が特徴の、The Orb作品の中でも1、2を争うほどの非常にルーツ色の濃いエレクトリック・ダブ作品に仕上がっており、こちらはMad Professorによる素晴らしいRemixでも有名である。

最後に、やはりボーナスディスク収録の40分の超大作“Blue Room (Full Length)”について触れない訳にはいかないだろう。この曲にはインタールードを挟んだ幾つかの展開が存在し、ダビーなリズムに印象的な女性コーラスを始め様々なサンプリング・ピースを散りばめた、非常にミステリアスで神秘主義的な色合いの強いサウンドとなっている。またゲストにはJah WobbleやSteve Hillageという素晴らしいミュージシャンが参加し、彼らの演奏とAlex Patersonによるエレクトロニクスを絡めた、その収録時間の長さからもわかる通り、実験的であると同時にまるでこの俗世間とは別の世界を目指すような極めて逃避的快楽志向の強い、1曲40分に渡るロング・トリップが存分に味わえるだろう。
今作ではThe Orbの特徴と言ってもいいユーモアやアイロニカルな笑いはやや控え目だが、それ以上にトランシーでサイケデリックな作品であり、ダンス/チルと双方向に非常にバランスの取れた作品に仕上がっているのではないだろうか。(今作はつい先日にリミックス等のレア音源を加えたボーナスディスク付き2枚組のデラックス・エディションとして再発されている。)


Track List

Disc1
01 O.O.B.E. (12:51)
02 U.F.Orb (6:08)
03 Blue Room (17:34)
04 Towers of Dub (15:00)
05 Close Encounters (10:27)
06 Majestic (11:06)
07 Sticky End (0:49)

Disc2
01 Blue Room (Edit) (3:09)
02 Blue Room (Frank De Wulf Remix) (7:37)
03 Assassin (The Oasis of Rhythms Mix) (15:14)
04 Blue Room (Full Length) (40:00)

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