Window

Monos - Window
   ■Artist : Monos
   ■Title : Window
   ■Label : ICR
   ■Release : 2003
   ■Sample :




Colin PotterとDarren Tate、この二人によるユニットMonosは英国の実験音楽/ドローン/アンビエントといったエクストリームな音楽シーンの中でも名実ともにおそらく最高峰クラスに位置するユニットの1つではないだろうか。それぞれの活動もソロや別ユニットなど多岐に渡るが、Colin Potterは古くからサウンド・エンジニアとしてNurse With Woundを始めとする様々なアーティストの作品に数多く携わっており、またDarren TateはAndrew ChalkとのユニットOraとしての活動でも知られている。
今作はColin Potter主宰のICR(Integrated Circuit Records)より2003年にCDRとしてリリースされた作品であり、数あるMonos諸作の中でも最高傑作と誉れ高い作品『Window』である。

#1“That Dream”、#2“ Alone”というおよそ39分と25分の長尺曲2曲で構成されたこの作品ではDarren Tateがフィールド・レコーディング、そしてColin Potterがプロセッシングとミックスを担当しているのだが今作では全編に渡ってDarren Tateによって採録されたフィールド音源が余すことなく使用されている。序盤から水のせせらぎに鳥のさえずりが柔らかく響き渡る清廉で透明感のあるアンビエント・サウンドを展開しており、まるで朝靄の掛かった深い森の中へ迷い込んだような錯覚に襲われる非常に幻想的なサウンドとなっている。また自然音と具体音が緩やかに交錯する中、Colin Potterによる職人的な感性で紡ぎ出されたドローン・サウンドは、全てを包み込む大らかな風のような雄壮な表情を持っており、それらは時に繊細にまた時にダイナミックに、まるで自然の持つ表情1つ1つと呼応するかのように自在に変化を遂げてゆく。
今作『Window』はMonosの他の作品に比べ非常に穏やかで、またゆったりとした印象の作品となっているとは思うが多くの作品でも度々感じられる自然音(または自然)とエレクトロニクスの関係性や親和性、折衷感覚はこの作品に最も強く、また明確に表れているのではないだろうか。最高傑作と謳われるのも頷ける素晴らしい作品である。