We Think As Instruments
... 2007.07.28.[Sat]

■Artist : I'm Not A Gun
■Title : We Think As Instruments
■Label : City Centre Offices
■Release : 2006
■Sample : ♪
I'm Not A Gun―僕は銃じゃない―この何とも意味ありげで不思議めいた名前を持つアーティストは90年代中頃よりエレクトロニック・ミュージックのアーティスト/プロデューサーまたDJとして長らく活動を続けてきたJohn Tejadaと、彼とは共通の知人を介して出会ったという日本人ギタリスト、西本毅(Takeshi Nishimoto)の二人によるユニットである。2003年に1stアルバムをリリースして以来、コンスタントに作品を発表している彼らにとって本作は3作目に当たるアルバムとなっている。
一般的にはテクノ・アーティストとして知られているJohn Tejadaだが本ユニットに於いてはエレクトロニクスだけではなく自らドラム・スティックを握り、西本毅が奏でる憂いのあるギターサウンドにそのドラムプレイでもって軽やかに応えている。ポスト・ロックやエレクトロニカといった音楽性にジャズやラウンジの要素を散りばめ非常にメロウでメランコリックな作風に仕上げているが、所々で覗かせるJohn Tejadaお得意のクリック/グリッチ音による4/4ビートが独特のリズム・アクセントとなってアルバム中に刺激的なスパイスを効かせている。
そしてやはりこのユニットの聴き所といえば西本毅によるギタープレイとJohn Tejadaによるドラムとの掛け合いであろう。とりわけ#5では淡々としたドラムに、まるでシタールのように艶やかで妖美な音色を絡ませたエキゾティックなサウンドが非常に印象的である。そして終盤#9はアルバム中、最もエネルギッシュな楽曲となっており、前半の穏やかな展開をまるで振り切るように疾走する肉感的なドラムと、感情の高ぶりに呼応するかのように激しく歪むディストーション・ギター、互いが濃密に絡み合いドラマティックな瞬間へと到達せんと駆け上がっていく至高の展開となっている。
時に哀愁深く、そしてまた時に官能的に奏でられる西本毅のギターサウンドがこのアルバムをより味わい深く、そしてより情緒に富んだ作品にさせているのは間違いないだろう。
Fjord
... 2007.07.21.[Sat]

■Artist : Aurora
■Title : Fjord
■Label : Seeds and Ground
■Release : 2006
■Sample : ♪
Auroraは、DJとして全国のパーティーを飛び回りまた自身でもオリジナル作品をリリースするアーティストでもある井上薫と、Port of Notesのギタリストとしてだけでなくソロでも活動を続ける小島“DSK”大介による異色のギターユニットで、『Fjord(=フィヨルド)』と題された今作は一昨年にSeeds and Groundよりリリースされた、このユニットにとって2ndアルバムにあたる作品である。
この国のパーティー・シーンを支えるDJ/アーティストと、良質な“歌”、そして“ポップス”を追求してきたPort of Notesの屋台骨である生粋のミュージシャンがユニットを組む事でどういったサウンドを聴かせてくれるのだろうと期待は膨らんだが、これはそんなこちらの構えるような期待をするりと交わし非常にリラックス&レイドバックしたムード溢れる極上のチル・アウト・ミュージックとなっている。
勿論それが素晴らしいサウンドであるのは言うまでもない。
この2ndアルバムでは、そこかしこに散りばめられたフィールドレコーディングによる清廉とした自然音と、二人のシンプル&ミニマルな演奏によるしっとりとした掛け合いが絶妙に絡められた緩やかな空気と寂静感を感じさせる作品であり、ループする音色の微妙な変化がまるで移り行く季節や景色と重なり合い、記憶の奥底の郷愁感を優しく撫で上げるような静かなエモーションに溢れている。
アコースティック・ギターのみで奏でられた水流のような澄み切った音色と穏やかな展開はこのうだるような暑さの日本の夏をほんの少しだけ涼やかに、また心地よく感じさせてくれるかもしれない。
そして、夏の眩い太陽の中にハレーションの如く吸い込まれるようにして消えて行った過ぎ去りし日々の記憶をAuroraの奏でる音楽は鮮やかに照らし出すだろう。
『sea of green vol.7』
... 2007.07.14.[Sat]
Morrisがやって来る!!ヤァヤァヤァ!!
ということで蝋燭灯します。こじんまりと。

“ごぶさたしてます、ひさびさのsea of greenです。
初夏の日差しを浴びながら、森林に囲まれ、プールにアスレチック、
もちろんすばらしDJのラインナップ!!
マイナスイオンを感じながら1泊2日の小旅行とはいかがかな?”
7月15日(日)20時〜7月16日(月・祝)20時
『sea of green vol.7』
@三田アスレチック「カナディアン大磯」
(兵庫県三田市波豆川〈はずかわ〉281 )
2日間共通 前売り 3500円(1drink)
当日券 5000円(1drink)
※16日10時以降入場の場合 3000円(1drink)
駐車場代 一台につき1000円
雨天決行(各フロア、ロッジ内に移動します)
ということで蝋燭灯します。こじんまりと。

“ごぶさたしてます、ひさびさのsea of greenです。
初夏の日差しを浴びながら、森林に囲まれ、プールにアスレチック、
もちろんすばらしDJのラインナップ!!
マイナスイオンを感じながら1泊2日の小旅行とはいかがかな?”
7月15日(日)20時〜7月16日(月・祝)20時
『sea of green vol.7』
@三田アスレチック「カナディアン大磯」
(兵庫県三田市波豆川〈はずかわ〉281 )
2日間共通 前売り 3500円(1drink)
当日券 5000円(1drink)
※16日10時以降入場の場合 3000円(1drink)
駐車場代 一台につき1000円
雨天決行(各フロア、ロッジ内に移動します)
World Receiver
... 2007.07.08.[Sun]

■Artist : Tetsu Inoue
■Title : World Receiver
■Label : Infraction Records
■Release : 2006(Original-1996)
■Sample : ♪
1994年にPete Namlook主宰のFaxより1stアルバム『Ambiant Otaku』でデビューして以来、主に海外を中心に様々なレーベルから多くの作品を発表してきた日本を代表するアンビエント・クリエイターTetsu Inoue。10年以上に渡るその活動の中で、ソロでのリリース以外にもNamlookとの2350 Broadway、Atom HeartとのDATacide、そして同じくAtom Heart、細野晴臣とのHATなどを始めとした数多くのユニットでも作品を残し、今なおコンスタントにリリースを続けるアーティストでもある。
この『World Receiver』は1996年にリリースされたものの長らく廃盤になっていた作品が一昨年、アメリカのInfraction Recordsよりジャケットのアートワークも一新し再発されたものである。
本作はアジア諸国から欧米まで世界の様々な地域でフィールド・レコーディングされたという音源を用い、それらに彼の奏でる美しいアンビエント・サウンドが絶妙にブレンドされた作品となっている。
車のエンジン音、交錯する人の話し声、まるでアジアの雑多な街角の中をすり抜けるようにしてエキゾティックで艶やかな音色が聴こえてくる。これは彼が奏でる音と共に世界を巡る旅なのだ。
微かに聞こえる電車のアナウンス、そして虫の音と共に日本の夏を通り抜け、いつしか雨露が滴る鬱蒼としたジャングルを悠々と闊歩してゆく。しかし曲を追うごとに彼が描く神秘的なサウンド・スケープによって次第に現実と非現実との境界線が曖昧になっていく感覚に陥り、やがては聴く者の意識を此処ではない何処かへと導いてゆく。そう、まだ決して見ぬ何処かへと・・・
1996年、アンビエント・サマーと呼ばれた静かな風が過ぎ去った後も、なお幾多のアンビエント/アンビエント・テクノと呼ばれる作品が時代と共に量産、そして消費され或いは深い煙のその奥へと消え去っていった中で彼の創る音楽は現在もなお新鮮な感覚と普遍性を持って響き続けるだろう。








