『春分祭』

『春分祭』
2007/3/20(火)祝前日@TROOP CAFE
 http://www.troopcafe.com/
START−20:00 CLOSE−6:00
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(詳細は下記の「Read More...」をクリックして頂けると見れます。)

3月20日は火曜日、平日ですが翌日は祝日(春分の日)なのでお時間ある方やお近くにお住まいの方は是非ぜひ遊びにいらして下さい。出演者には神戸を中心に関西で活動するアーティストやDJ、そしてパフォーマーばかりが集結します。
生音のライブ、そしてラップトップでのライブ、DJ、カポエラ、ベリーダンス、そして2ndフロアでのDJとかなり内容の濃いマツリになりそうです。。

Possible Conclusions To Stories That Never End

Mike Shannon-Possible Conclusions To Stories That Never End
   ■Artist : Mike Shannon
   ■Title :Possible Conclusions To Stories That Never End
   ■Label : ~scape
   ■Release : 2006
   ■Sample :
   myspace.com

90年代からDJ活動を開始し自身の生まれ育ったカナダはキッチナーに於いてエレクトロニック・ミュージック・シーンの地盤を築いたというMike Shannon。1999年にスタートした自ら主宰するレーベル、Cynosureを始め過去にはWagon Repair、Logistic、Force Inc.といった様々なレーベルから作品をリリースし、Akufen、Jeff Milligan、Deadbeatといった同郷のアーティストと共に現在盛り上がりを見せるカナディアン・テクノ、クリック/ミニマルといったシーンを代表するアーティストでもある。

今作はそのMike Shannonによる4年ぶりの2ndフルアルバムであり、リリースはそれまでと一転してStefan Betke(a.k.a Pole)擁するドイツはミニマル/ダブ・シーンの要、~scapeからとなっている。過去にリリースしてきた12incやEPではグルーヴィーでアップ・リフティングなクリック/ミニマルを披露してきたが本アルバムでは~scapeというレーベル・カラーに照準を合わしたダビーで煙たいダウンテンポ・トラックを中心とした作品に仕上がっている。またジャケットのアートワークに於いてもこれまで一貫したミニマムな美意識で統一してきた~scapeだが今作では珍妙なコラージュ・アートを美しくポップなセンスで纏め上げたものとなっており、作品に華を添えている。

今回の作品にはゲスト・ミュージシャンも参加しており男女のボーカル二人に加えジャズ・ドラマー、そしてジャズピアニストをゲストに迎えていることもありそこから推測出来る通り非常に有機的な香り漂うリスニング志向の強い作品だと言えるだろう。中でも女性ボーカルをフィーチャーした曲では弾けるようなクリッキーなリズムにメランコリックなメロディー、そして気だるく誘い込むような霞掛かった歌声が絡む妖艶で官能的な楽曲に仕上がっており、それはまるでかつてのトリップ・ホップと現在のクリック・サウンドの邂逅とでも言うべき趣向の作品となっている。
そして終盤、ゲストのジャズ・ミュージシャン2人の参加した#13、#14が特に素晴らしい。静謐で物哀しい音色を奏でるピアノに生々しいドラミング、そしてMike Shannonによる乾いた電子音が耳を掠める優美なクリック・ジャズ・ブレイクスでアルバムは幕を閉じるだろう。

Genesis

Hiroshi Watanabe-Genesis
   ■Artist : Hiroshi Watanabe
   ■Title : Genesis
   ■Label : Klik Records
   ■Release : 2007
   ■Sample :
   ■Interview :



KaitoやTread、Quadraといった名義で活動し過去にも様々な作品をリリースしてきた日本人アーティスト、ワタナベ・ヒロシ。そんな彼が今作では初の本人名義Hiroshi Watanabeとして渾身の力作を彼の作品に魅了されて以来、彼のベスト盤やMIX-CDまでをもリリースするまでに至ったギリシャの新進レーベルKlik Recordsが届けてくれた。因みにこのレーベルはパッケージングにも非常に凝った作品が多く、今作も少し変わったボックスケース仕様になっており中には写真家としても活動するワタナベ・ヒロシ自身が撮影した美しいフォトグラフ・ステッカーが封入されている。

まずKaitoやTreadを含め彼の作品を耳にするのは実は今回が初めてなのだがこのアルバムを聴き終えて感じたことは、この作品が聴く者の心をしかと掴み、熱く震わせ、そして優しく包み込むであろう最高に素晴らしいアルバムだということだ。そしてそれと同時にこれまで彼の作品に触れる機会を逃していた事を後悔した。―それほどまでに今作が素晴らしい作品だということである。
彼のサウンドに於ける特徴でもあるという透明感に溢れた流麗なシンセサイザーの音色は彼方に広がる青い空のようにどこまでも澄み渡り、躍動するキックは美しく幻想的なメロディーによって多幸感に満たされた心を高らかに鼓舞するように力強く響き渡る。
他の名義の作品に比べ非常にダンサブルでフロアライクな楽曲が多いという今作は確かに駆け抜けるような疾走感とトランシーでオプティミスティックな昂揚感に溢れている。しかし巷に溢れるトランス音楽のような軽薄な上に過剰な展開はここにはなく、彼の生み出すサウンドには胸の内側から湧き起るような熱きエモーションと日本人らしい繊細で実に奥ゆかしいセンスが感じられるのである。

Hiroshi Watanabeによる最新アルバムにして1stアルバム『Genesis』は1つの作品としての統一感、彼のしなやかな感性に内包された美しい世界観、そして何よりも希望に満ちた力強くポジティブなエネルギーの放出が感じられる真に傑作だといえる作品に仕上がっている。