Tulkinta

O-Tulkinta
   ■Artist : Ø
   ■Title : Tulkinta
   ■Label : Sähkö Recordings
   ■Release : 1997(Re:release-2005)
   ■Sample :




来る2月17日、山口情報芸術センターを皮切りに“ATAK + PAN SONIC + GOEM JAPAN TOUR−ATAK NIGHT 3”と題してMika VainioとIlpo Väisänenによるフィンランドが誇る電子音響テクノイズ・ユニットの巨星、PAN SONICの二人が来日を果たす。
今作『Tulkinta』はそのPAN SONICのメンバー、Mika Vainioによるソロプロジェクト=Ø名義でのアルバムであり、1993年にリリースされたSähkö Recordingsの最初期12"+1997年リリースの12"からの13カットをコンパイルした作品となっている。(因みにリリースは1997年だが2005年に再発)

このØ名義ではPAN SONIC同様、装飾を排しシェイプアップされたミニマリズムに極めてストイックで、モノクロームに覆われたエクスペリメンタル・テクノ作品を耳にする事が出来るがPAN SONICとの大きな違いとしては殆んどの楽曲に於いて明確な4つ打ちのリズムが存在し非常にダンストラックを意識した作りの作品に仕上がっているという所である。
耳を劈き、周囲の空気を切り裂くような強烈なノイズなどは顔を見せず、今や電子音楽の専売特許とも言えるクリックやグリッチ音がドライにプチプチと弾けながら曲中に散りばめられている。
贅肉を削ぎ落とし骨格のみで構成されたようなリズムトラックは浮遊し飛び交う電子音の強烈なアシッド感覚を伴って非常に覚醒感に溢れたグルーヴを導き出している。 特に前半部分(主に1993年作品)ではディープ・アシッドな曲が並び奇怪な電子音が飛び交い不穏な空気が流れる中、淡々と無表情なビートが疾駆する偏執的なトラックが多い。

この異形な電子音楽は宇宙的でありそして呪術的でもある。音そのものは極めてストイックで機械的なものだが其処から得られる感覚は紛れもなく麻薬的で恍惚とした快楽に満ちているのだ。
ボディ・ミュージックを越え、そして更にヘッド・ミュージックをも飛び越えたウルトラミニマル−エクスペリメンタル−テクノの極北。